中学受験とお金。FPが実践している“教育費の見える化”
こんにちは。
中学受験を控えた子どもの父として、そしてFP・税理士として、今回は**「教育費の見える化」**について書いてみます。
■ 中学受験の「お金の不安」は、“見えない”から生まれる
中学受験はお金がかかる——そう聞いていたものの、実際にどれだけ必要なのかは親になって初めて直面する問題でした。
「月謝だけじゃない」「講習費、教材費、模試…結局いくら?」
このように、全体像がつかめないことで不安が膨らんでいくというのが、多くの家庭に共通する悩みだと思います。
そこで我が家では、入塾手続きをしたその日から、スプレッドシートでの費用管理を開始しました。
■ 年間でこれだけかかる!我が家の教育費シミュレーション
入塾時に「おそらくこれくらいかかるだろう」と見積もった金額を、月別に整理しました。
塾代に加えて、習い事の費用も含めて**月ごとの“トータルの教育支出”**をプロットしています。
実際の支出例(一部抜粋):
月 | 塾+習い事の合計支出 |
2025年1月 | 約14万円 |
2025年2月 | 約14万円 |
2025年3月 | 約10万円 |
2025年4月 | 約10万円 |
2025年5月 | 約7.6万円 |
2025年6月 | 約15万円 |
こうして可視化すると、「今月は講習があるから高くなる」「ここは抑えられる月」とキャッシュフローの読みが立つようになります。
■ FPパパ流・教育費の“見えない支出の見える化”
我が家では、入塾と同時に教育費に関するある工夫をしました。
それが、**「これから確実に出ていくお金を、“もう使ったもの”として扱う」**という方法です。
具体的には、教育費の見積もり額を別枠で管理し、家計の預金残高からすでに引いたことにする、いわば**“見えない支出を先に見える化”する裏ワザ**のようなものです。
実際には支払っていないのに、「この分はもうないもの」として考えることで、家計管理に余計なストレスがかからなくなりました。
心理的にも安心できますし、他の支出との線引きもしやすくなります。
■ 投資か、経験か——お金の意味をどう考えるか
正直、「これだけのお金を塾にかけるくらいなら、オルカン(全世界株)に投資して将来子どもに残したほうがよいのでは?」と悩んだ時期もありました。
FPとしては当然の発想です。
ですが、通塾を通じて得られた経験、受験勉強を通じて成長していく姿を見ているうちに、考え方が変わってきました。
「合格のためのお金」ではなく、「成長と経験のための投資」
そう考えられるようになったことで、教育費に対する迷いはなくなりました。
お金は使えば減りますが、経験は家族の中に積み重なっていく。
だからこそ、「経験を買うお金」として納得できるのだと思います。
■ まとめ:数字で安心、気持ちで納得
中学受験は、親にとっても「お金との付き合い方」を深く考える機会です。
- 数字で見える化することで、不安が和らぐ
- 目的意識を持つことで、お金に意味が生まれる
この2つの視点を持てたことが、我が家にとって非常に大きかったと感じています。
📩 教育費や家計とのバランスでお悩みの方へ
- 「うちも教育費を見える化したい」
- 「どこまで出していいのかわからない」
そんなご相談も、FP×税理士としてお手伝いできます。
▶ ご相談・お問い合わせはこちら
📝次回予告(任意)
次回は、「中学受験が家計に与える影響と、FP的家計戦略」についてご紹介する予定です。