vol-014|子どもの“弱さ”を知ったとき、親が本音で思うこと
「お子さん、ほんとうはけっこう繊細なんですね」
あるとき、塾の先生からそう言われて、ドキッとしたことがあります。
もちろん、そんなことはわかっていました。
家では明るくて、口も達者で、時には反抗的に見えるくらいの息子。
でも、初めての環境に一人で飛び込んで、期待されて、競争のなかに放り込まれて。
小さな心のなかで、どれだけの緊張や不安を抱えていたんだろうと想像したとき、
胸がギュッと苦しくなりました。
私たち親は、子どもが「頑張っている姿」を見ると、どこかで安心してしまいます。
「大丈夫そう」「逞しくなった」と思いたくなります。
でも、それはもしかしたら、表に出さないように頑張っているだけかもしれません。
強く見せているけど、実は心はすり減っている。
何も言わないけど、プレッシャーに押しつぶされそうになっている。
それを「弱さ」と言ってしまうのは、あまりに簡単すぎる気がします。
でも、その“弱さ”に気づいたとき、親として本音で思うことは、きっとこういうことじゃないでしょうか。
「守ってあげたい」
「無理はさせたくない」
「今ここで、抱きしめてあげたい」
受験という世界のなかで、子どもは強くなることもあるけれど、弱さもきっと育っていくのだと思います。
それは、「自分は弱いかもしれない」と認められる強さでもある。
だからこそ、親である私たちができるのは、
「強くなってほしい」だけでなく、
「そのままでも大丈夫」と伝えることかもしれません。
そして、弱さを見せてくれた子どもに、心からの「ありがとう」を伝えたくなる——
そんな夜も、あるのです。
このお話は、「中学受験365日戦記」第3話と連動しています。
あわせてお読みいただけると、きっと共感していただけることがあると思います。
息子の成績・宿題・感情…実際の家庭で起こったリアルな記録はこちら👇
👉 中学受験、父と子の365日戦記|第3話を読む
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